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2006/04/05

リーダーの責任

当社が生地を買っているお取引先から社長交代のあいさつ状が届きました。窓口になっている商品企画室に持っていくと、K室長が、「この社長交代にはいろんな事情があったみたいですよ」と言います。

この会社は生地の卸商社で、数年前に親会社から分社化されていました。近年国内生地の取り扱いが減り続け、事業の採算が悪化したため、生地から撤退して事業転換をはかることになったようです。社員10人にはリストラが通告されました。

実質責任者の部長さんは生地のエキスパートで、当社もこれまでたいへんお世話になってきました。責任をとって退職されるという話はすでに聞いていたのですが。

部長さんが退職の意思を社長さんに伝えたところ、「そうか、君はやめるのか。じゃあ、僕もやめるよ。長い間、みんなで一緒にやってきたんだからな」と言って、自らも退職願を出されたそうです。

仕事納めの日、全員を事務所に集めて、最初で最後の終礼が行われました。部長さんがあいさつをしていると、女子社員のすすり泣く声。思わず涙があふれてきて、言葉に詰まってしまったそうです。幸い、これまでのキャリアが認められて社員全員が新たな職を得ることができたと聞いています。

話を聞いて感動しました。戦記などを読んでいると、船が沈むときに船長が乗組員全員を避難させて、船と運命を共にするシーンが出てきますが、その情景が思い浮かびます。

最近の企業社会をみていると、何か事件があったときに、トップが責任を取ろうとしないケースをよく見かけます。こうして潔く責任を引き受ける経営者が身近におられることが尊く感じられ、また勇気づけられる思いがしました。お取引先の社員のみなさん方が新しい職場で活躍されることを願ってやみません。

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コメント

久しぶりの書き込みです。

いろいろな経験をして行くうちに経営というものに僕も興味がでてきました。
というよりも、自分の幸せな生き方という題目を自分なりに考え勉強しています。
多角的な考え方見方をすることは自分なりにではあるけど、相手のことを大切に思う・知るために必要です。

責任を取るということに関してはまだまだ経験不足ではあります。
戦略的先進的な考え方もデザインをやって行く上でそちらに目を向けすぎて会社の根源を見失ってしまいがちな企業もたくさんあるようです。

エットーレ・ソットサスという方の引用ですが、
研ぎ澄まされてて機能のあるものがデザインであるという言葉を追いかけてみたいのが本音です。

少しづつそちらに流れを自分で作ってみているので、
「鉄は熱いうちにうて」の精神でいろいろな人・もの・考えを巻き込みながら挑戦したいです。

投稿: 大熊 浩蔵 | 2006/04/06 16:55

会社だけでなく人生にも経営はあり、幸せな生き方というのは人生経営の目的のひとつでしょう。

自分の個性を生かすべく、才能を研ぎ澄ますのは大事ですが、やってる仕事が世のお役に立たなければ価値あるものとはいえません。

価値ある仕事をして、良き人生を送りたいものですね。

投稿: あかしろ城主 | 2006/04/06 20:53

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