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2006/05/07

パンタグラフの謎

朝日新聞の日曜版に連載されている「ののちゃんのDO科学」、読者から寄せられた科学に関する質問に、ののちゃんと藤原先生がわかりやすく解説するコーナーです。今日の質問は、「電車の電線はすり減るのでしょうか?」というもの。鉄ちゃん(鉄道ファンの俗称)にとっては興味しんしんのテーマといえますね。

「電線(トロリー線という)もパンタグラフもすり減っている」というのが答え。パンタグラフの上面には炭素材でできた「すり板」があって、このすり板のほうがトロリー線よりもたくさんすり減るように工夫されています。トロリー線を交換するより、すり板を交換するほうが簡単なのが理由で、山手線だとトロリー線が13年に一回なのに対して、すり板は半年に一回交換するそうです。

あまり知られていないのはトロリー線の張り方。まっすぐではなく、50メートルごとに50センチの幅でジグザグに張ってあり、そうすることでトロリー線がすり板の上を往復して均等にこするようになるわけです。と、ここまでが新聞の記事、せっかくの機会なのでもう少し詳しく調べてみることにしましょう。

未読分の本棚から「パーツ別電車観察学」を取り出して「第1章 パンタグラフ物語」を読みます。パンタグラフはひし形に見えますが、厳密には底部をカットした五角形なんですね。今の主流は、ひし形の下に三角形を置いた「下枠交差形」という形で、パンタグラフを折りたたんだときの寸法を小さくできます。最近では、ひし形パンタグラフの片側がない「シングルアーム形」が流行りとか。重量が半分になり、空気抵抗も小さくできるといった長所があるため、3月にデビューした西鉄3000系にも使われています。

このほか、この本には、
Q:「トロリー線の高さは一定ではない?」
A:「トンネルや跨線橋では低く、踏み切りでは高くする。新幹線はほぼ一定」
Q:「パンタグラフの本数は少ないほうがいい?」
A:「車両が重くなるだけでなく、後方のパンタグラフが離線しやすくなる」
Q:「先頭車両にはパンタグラフをつけないことが多い?」
A:「後端にきたとき、炭素の粉塵で正面の屋根が汚れる。配線上の都合もある」
といった、ふつうの人にはどうでもいいけど、鉄ちゃんにはとても気になる項目について詳しい解説がなされています。鉄道に乗りに行く時間が取れなくても、鉄道趣味には、こうやって本を読んであれこれ考える楽しみもあるんですよ。

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