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2006/06/19

スープで、いきます

先日東京に行ったときにスープストックというスープの専門店に行きました。「ひじきとイカスミのブラックスープ」など、いろんな種類の創作スープがあるんですよ。このお店は三菱商事の社内ベンチャー・スマイルズが経営していて、タイトルの本は、その創業者会長・遠山正道さんが書いた起業の体験談です。

遠山さんは今も三菱商事に勤めるサラリーマン。企画書の提案に始まり、メニューづくりの試行錯誤、1号店の開店と成功を経て会社設立へと展開する物語は読んでいてわくわくしますね。感性が豊かで、ロゴのフォント、インテリアの色調など、あらゆる場所に美術の才能が発揮されている点にも感心しました。

ネットワークもすごい。創業当時、まだ30代なのに、料理研究家、ファッション・スタイリスト、芸能プロデューサー、デザイナー、映画監督など多彩な知己がいて、いろんな意見やアドバイスを求めています。これに三菱商事の豊富な人材が加わり、人事や店舗開発、システムの強化など、マネジメントをバックアップしていきます。

読みながら、最近出た「ハイコンセプト」という本を思い浮かべました。これからは「新しいことを考え出す人の時代」で、「デザイン、物語、全体の調和、共感、遊び心、生きがい」といった6つの「感性」がますます重要になるとありましたね。こうした感性は、とりわけ起業家に必要とされるもので、スープに目をつけた遠山さんのストーリーはその好例といえるでしょう。

会社の経営では、イノベーション(革新)とマネジメントが車の両輪ですが、成長の原動力となるのはイノベーション。クリエイティブ(創造力)と言ってもいいかもしれません。マネジメントは左脳の世界なので学習は可能ですが、イノベーションは右脳主導なので難しいと実感しています。遠山さんのような一風変わった右脳型人材を社内に抱えるだけでなく、ベンチャーという形で能力を開花させ、新規事業に結実させた三菱商事の懐の深さに脱帽です。

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コメント

あかしろ城主さん、
おもわずタイトルに反応してしまいました。
世界的に見て教育自体が左脳志向なためかなりノウハウは進んでいますが仰るとおり右脳教育はまだまだですね。ただMBAなどの高等教育でも少しずつ試されてきているようです。現在では米国では29%のMBAですでにイノベーション、デザイン関連の講義を実施しているようです。まだまだこれからですね。

投稿: threepine | 2006/06/19 08:43

threepineさん、コメントありがとうございます。
当社の社是のひとつは「創造すること」と
なっていますが、これがいちばん難しいですね。
わたし自身も受験勉強の弊害で頭がすっかり
左脳型になってしまい、困っています。

threepineさんのブログを拝見しましたが、
左脳的な知識だけでなく、右脳的な遊びの要素も
たくさんあってとても勉強になります。
これからもよろしくお願いします。


投稿: あかしろ城主 | 2006/06/19 09:29

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